【正しく理解しよう!】無酸素運動のダイエット効果に対するメリット・デメリット

ダイエット

こんにちは。夜帷(よとばり)です。

今回は、近年ダイエットを行う上で有効とされている無酸素運動について、
概要、運動効果、メリット・デメリットそして正しい取り入れ方をご紹介
します。

「ダイエットと言えば有酸素運動!」
という風潮がずっと続いていましたが、
youtubeを始めとしたメディアの影響によって、
「ダイエットには有酸素運動よりも無酸素運動が効果的である!」
という情報が多く溢れています。

確かに、ダイエットに無酸素運動を取り入れることは非常に有効なのですが、
無酸素運動は取り扱い方を間違えると、ダイエットを継続する足枷になる可能性が高く、
正しい情報を以って行わないと、ほとんど効果が無い場合や他にもっと良いやり方がある、
といったことになりかねません。

本記事では、
ダイエットを行う上で必要となる正しい無酸素運動に関する知識
をご紹介いたします。

このような方に向けて!

・これからダイエットに挑戦しようと考えている方
・ダイエットに筋トレを取り入れようと考えている方
・引き締まった身体を手に入れたい方
・無酸素運動の知識を得たい方
・ダイエットで無酸素運動を行っているが効果が見られない方

下記記事にて、私がこれまで経験したダイエットの失敗談と、
そこから得た教訓そしてダイエットを始めた上で必要だと感じたアイテムについて
それぞれご紹介しておりますので、合わせてお読みください。

無酸素運動とは?

無酸素運動とは、正式名称を「無酸素性運動」と呼ばれ、
短時間に大きな力を発揮する強度の高い運動
を意味します。

よく、「運動中に呼吸をしない運動=無酸素運動」
と思われていますが、実は間違った認識で、
正しくは、
筋肉を収縮させるためのエネルギー源を生成するのに酸素を必要としない
ことから、無酸素運動と呼ばれています。

より具体的にご説明すると、
筋肉を収縮する際に使われるエネルギー源は、
アドノシン三リン酸(ATP)」と呼ばれています。
(別名:生体エネルギー通貨)

ATPは、人間の身体にある筋肉に常に貯蓄されており、
そのため、身体を動かすこと(運動には筋肉の収縮が必要不可欠)が可能となります。

このATPは、酸素量が不足している時にも生成することが可能であるため、
そのような過程で生成されたATPを用いる運動、つまり無酸素運動と呼ばれるのです。

Summary

無酸素運動:短時間に大きな力を発揮する強度の高い運動
※運動中に呼吸をするかどうかは関係ない

無酸素運動と対をなす運動に、有酸素運動があります。
下記記事にて、有酸素運動に関する記事を公開しておりますので、
合わせてお読みください。

無酸素運動の種類

無酸素運動の種類には、主に屋内と屋外で行われるものがあります。

屋内で行われる無酸素運動は、

・筋力トレーニング(筋トレ)
・ウェイトリフティング(重量上げ)

屋外で行われる無酸素運動は、

・短距離走
・中距離走
・砲丸投げ
・ハンマー投げ
・相撲

などがあります。

有酸素運動と比較すると、無酸素運動のみで成立するスポーツが多いのが特徴です。

また、筋力トレーニングにおいては、
特殊な器具を必要とする場合と必要としない場合があります。

特殊な器具を必要としない筋力トレーニングを「自重トレーニング」と呼び、
最も手軽に出来る無酸素運動として有名です。

Summary

・無酸素運動の種類には、屋内と屋外で行うものがある
・有酸素運動と比較して、無酸素運動のみで行われるスポーツが多いことが特徴
・自重トレーニングや短距離走など、手軽に出来る無酸素運動もある

健康に対する効果

無酸素運動を行うことによって得られる健康改善効果の内、
最も重要となるのが、
加齢による健康被害を防止出来る
ということです。

加齢によって、筋肉というのは衰えていくものですが、
その結果、小さな段差などでも転倒しやすくなるというリスクがあります。

若い内では、よほど大きな段差でなければそこまでダメージはありませんが、
年を取ると、転倒することによって骨折したり、
反射神経が衰えていることも多いため受け身が取れず、
脳といった重大な損傷をしてしまう箇所にダメージを受ける可能性が高まります。

特に、筋肉の中でも「速筋」と呼ばれる筋肉は、
加齢によって萎縮しやすいという特徴があるため、
特に注意が必要となります。

memo

筋肉には、「速筋」と「遅筋」と呼ばれるものがある
速筋:筋肉収縮スピードが素早く発揮する力が強い筋肉
   ただし、長時間に渡って力を発揮し続けることが出来ない
遅筋:筋肉収縮スピードが遅く発揮する力が弱い筋肉
   ただし、長時間に渡って力を発揮し続けることが出来る

普段の生活において主に使用されるのは遅筋となりますが、
そのせいで、速筋が衰えていることに気付きにくいという事実があります。

速筋は、年齢に関係なく鍛えることが可能であるため、
高齢となっても無酸素運動を行って十分に必要な速筋を手に入れることが重要です。

Summary

・無酸素運動は、加齢による転倒リスクなどの健康被害を軽減することが出来る
・加齢によって萎縮する筋肉は「速筋」だが、年齢に関係なく鍛えることが出来る

メリット・デメリット

無酸素運動を行うことによって、健康に対して良い効果を得られることをご紹介しましたが、
当然ながら、ダイエットに関しても素晴らしい効果を得ることが出来ます。

しかしながら当然、そこにはメリット・デメリットが存在します。

ダイエット効果に注目する上で大事なことは、
ダイエットの最終目的(ゴール)に沿っているかどうか
という点です。

下記記事にて、ダイエットの正しいゴールについてご紹介しておりますので、
合わせてお読みください。

メリット

無酸素運動のメリットは、大きく分けて3つあります。

太りにくい身体の入手

無酸素運動を行うことで、筋肉量が増加しますが、
筋肉が増えることによって、「基礎代謝量」が増加します。

memo

基礎代謝量:安静にしている状態で消費される生命維持に最低限必要となるカロリー
      呼吸、心拍そして体温の維持などが含まれる
      1日に消費するカロリーの約60%を占める

基礎代謝量は、筋肉量に比例するため、
筋肉量の増加によって何もしない状態でも多くのカロリーが消費される身体となります

筋肉1kg当たりの基礎代謝量は1日約13kcalと言われています。

これだけ聞くと、「たったそれだけ?」と思われるかも知れませんが、
30日当たりで約930kcal、1年で約11000kcalとなります。

また、無酸素運動を行うと身体を元の状態に回復させるために、
血液中に酸素を巡らせたり、呼吸・心拍数を整えたりするためにエネルギーが使われる
EPIC(運動後過剰酸素消費量)」が働くことで、
無酸素運動後もカロリー消費が継続する「アフターバーン効果」を得ることが出来ます。
(運動後約72時間に渡ってアフターバーン効果を得た、という報告もある)

筋肉の代謝量、運動自体の消費カロリーそしてアフターバーン効果を含めると、
非常に高いダイエット効果を得ることが可能となります。

そのため、筋肉量が低い場合と比較すると、
体内に脂肪が貯蓄されてしまうリスクを低減することが可能となり、
結果として、太りにくい身体を手に入れることが出来ます。

引き締まった身体の入手

引き締まった身体というのは、
単に体重が減ったり痩せた身体というのではありません。

痩せただけだと、脂肪もそうですが筋肉も萎んでいる状態となるため、
体重は減るでしょうが、細い身体の見た目となってしまいます。

したがって、極端に言えば、
筋肉があって脂肪が無い身体 = 引き締まった身体
となります。

↑の<太りにくい身体の入手>でもお話したように、
無酸素運動によって筋肉量の増加はもちろんのこと、
消費エネルギーが増えることによって、
脂肪が減って脂肪がつきにくい身体となります。

そのため、引き締まった身体を手に入れることが可能となります。

生活習慣病などの病気を予防

生活習慣病と言っても、心臓病や脳卒中など様々ありますが、
そもそも病気には、先天性と後天性があります。

要するに、どんなに気を付けていたとしても、
遺伝でかかってしまう病気が存在するために、
病気にならない、というのはとても難しいことになります。

したがって、病気にならないこと以上に重要なこととして、
「病気に打ち勝つ体力」が大切になります。

実際に病気になってしまった場合は、その病気を治療する上での体力を、
また、病気にかからないことにも体力が必要です。

体力を維持するためには、
筋力・基礎代謝量そして循環器能力が求められますが、
週間的に無酸素運動をすることで、それらの機能向上が期待できます。

したがって、生活習慣病を始めとした病気の予防が可能となります。

Summary

無酸素運動には、太りにくく引き締まった身体を手に入れることができ、生活習慣病などの病気を予防することが可能

デメリット

無酸素運動のデメリットは、大きく分けて3つあります。

費用がかかる

ダイエットにて無酸素運動を行うとなると、
最も一般的なのは、筋力トレーニング(筋トレ)となります。

筋トレを行うには、
ダンベルなどの器具を用いたトレーニング
自分の体重のみで鍛えるトレーニング(自重トレーニング)
の2種類があります。

トレーニング効果を得るためには、
日常生活で感じる以上の負荷を身体に与える必要があり、
加えて、毎回同じトレーニング内容だと刺激に身体が慣れてしまい、
どんどん効果を得られなくなっていきます。

これを、「過負荷の原則」と言います。

この原則に沿うと、
自重トレーニングというのは、どのようなトレーニング種目であっても、
現在の自分の体重以上の負荷を与えることは出来ません。

したがって、より効率良く筋肉量を増やすためには、
自重トレーニングよりも器具を用いたトレーニングの方が優れています

自宅でトレーニング(家トレ)をするのであれば、ダンベルはもちろんのこと、
トレーニングマットやトレーニングシューズといったアイテムが必要となるため、
購入費用がかかってしまいます。

自宅ではなくジムに行く場合は、
ウェアやシューズの他に、入会金や会費が必要となります。

そのため、いざダイエットに無酸素運動を取り入れよう!とした場合は、
ある程度まとまった費用が必要となります。

下記記事にて、家トレを行う上で最低限必要となる器具のご紹介をしておりますので、
合わせてお読みください。

効果を得るのに時間がかかる

ダイエットで運動をする際、一番興味があるのは、
「いつ効果が表れるのか?」という点です。

しかし、残念ながら多くの運動において、
すぐに効果を得るということは非常に難しいです。

無酸素運動でも同様で、一般的に、

脂肪燃焼効果を実感できるのは「約1週間後」から
筋肉量の増加を実感できるのは「約3か月後」から

と言われています(当然、個人差はあります)。

加えて、有酸素運動のように汗を沢山かく運動ではないため、
体内の水分量が一時的に減ることによる体重減少もあまり見られないことから、
体重減少の実感も時間がかかってしまいます。

継続しにくい

ダイエットを行う上で重要なことの一つとして、継続するということが挙げられます。

モチベーションを高く持つことによって継続することが可能となりますが、
何をもって高いモチベーションを保つか?というと、
目に見える体重の減少が最も効果があると考えられます。

しかし、筋トレの特徴として、筋肉量が増加するために、
脂肪も落ちているが筋肉が増えている、という現象が生じます。

筋肉量が増加しやすいのはトレーニングを始めた初期ではありますが、
その期間は、脂肪燃焼効果よりも筋肉量が増加するペースの方が早くなり、
一次的に体重が増加してしまうことが起きてしまいます。

こういった事象は必ず起こるものなのですが、
そもそもこの原理を知っていないと、運動しているのに体重が増えていってしまう、
ということで、モチベーションの低下に繋がってしまいます。

これこそが、ダイエットで無酸素運動を取り入れた際に、
最も心が折れダイエットを辞めることになってしまう大きな原因となるのです。

また、筋トレを行う以前に何も運動をしていなかったり、
非常に長い期間運動から遠ざかっている場合などは、
筋トレをした翌日以降に酷い筋肉痛が襲います。

もちろんトレーニングの程度によって変わりますが、
酷い時には、立ち上がることも歩くことも困難になる場合があります。

トレーニングを続けていくことで刺激にある程度慣れるため、
そのような酷い筋肉痛になることも少なくなるのですが、
一度生活に支障が出てしまうと、
「二度とこういう状況になりたくない!」
ということで、早い段階で筋トレから離れていく人も多くいらっしゃいます。

Summary

無酸素運動には、費用がかかる・効果を得るのに時間がかかる・継続しにくい
といったデメリットが存在する

無酸素運動を正しく取り入れるには?

ダイエットに無酸素運動を取り入れる際に最も重要となるのは、
筋肉のエサとなるタンパク質」と「アミノ酸」を十分に摂取することです。

筋肉を作るための材料が無ければ、
いくら筋トレをしたとしても筋肉量の増加は見込めません。

それどころか、体内に筋肉を作るための材料が無い場合、
存在している筋肉を分解しエネルギーに変えてしまうことになり、
筋肉を作りたいのに分解している、という本末転倒な状況になってしまいます。

ダイエットで筋トレを取り入れて失敗する方の多くは、
それらの栄養素を十分に摂取していない、という理由です。

タンパク質(プロテイン)

厚生労働省が定める1日当たりのタンパク質の食事摂取基準は、
15歳~64歳までで、男性の場合は65g、女性の場合は50~55g
と定められており、
多くの方はこの推奨値+10g程度のタンパク質を摂取出来ていると報告されています。

しかし、筋肉量を増やす目的であれば、
自分の体重 ×1.5~2.0g
のタンパク質を摂取する必要があるため、この基準量では全く足りません。

特に、ダイエット目的の場合はそもそもの体重が大きい場合がほとんどであるため、
かなり多くのタンパク質を摂取する必要があります。

例えば、体重80kgの男性がダイエット目的で筋トレを始める場合、
1日当たり、120g~160gのタンパク質を摂取しなければなりませんが、
食事だけでこの量をまかなうことは非常に難しいです。

普段食べている食事の量を増やせば目標値を達成するかも知れませんが、
多くの食材には、タンパク質以外にも糖質や脂質など様々な栄養素が含まれているため、
ただ食事量を増やすだけだと逆に太ってしまいます。

そうした時に摂取すべきものとして、「プロテイン」があります。

プロテインは、その名の通りタンパク質の塊であり、
製造段階で糖質や脂質なども含まれるのですが、それら栄養素は非常に微量であるため、
タンパク質のみを効率良く摂取することが可能となります。

プロテインは、非常に歴史が古く、以前から商品として存在していたのですが、
昔は味は二の次といった状況で非常に美味しくなくほとんど一般に普及しませんでした。

しかし、現在は改良に改良を重ねて非常に美味しいものが多く、
また味の種類も非常に豊富に存在します。

ダイエット中だから、という理由でなくても美味しいと感じるのは間違いないでしょう。

筋トレの約1時間前に摂取するとトレーニング効率が最も良いと言われています。

アミノ酸

アミノ酸には、「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」の2種類があります。

memo

必須アミノ酸:体内で合成が出来ないアミノ酸
非必須アミノ酸:体内で合成が出来るアミノ酸

このうち、必須アミノ酸が重要となりますが、
体内で合成することが出来ないため、体外から摂取する必要があります。

そうした時に摂取すべきものとして、「BCAA」や「EAA」があります。

memo

BCAA:必須アミノ酸であるバリン・ロイシン・イソロイシンの総称
EAA:必須アミノ酸であるバリン・ロイシン・イソロイシン(=BCAA)に加えて、
メチオニン・リジン・フェニルアラニン・スレオニン・ヒスチジン・トリプトファンの総称

アミノ酸は、それ自体にカロリーが無いため、
摂取しても食事制限に引っ掛かることが無いというメリットが存在します。

吸収率も早いことから、無酸素運動の15分前に摂取することで、
無酸素運動中のエネルギー源として働き、筋肉の分解を防いでくれます。

また、アミノ酸は疲労軽減にも効果があることから、
強度の高いトレーニングである無酸素運動のダメージを軽減してくれます。

まとめ

今回は、無酸素運動について、
概要、運動効果、メリット・デメリットそして正しい取り入れ方をご紹介しました。

引き締まった身体を手に入れることが出来る!
ということで最近よく行われている運動ではありますが、
そこには明確なメリット・デメリットがあり、
正しい知識を持っていないと、逆効果やそもそも効果が無い場合があります。

しかし、正しく運用すれば、
無酸素運動はダイエットの強い味方となり、
そして理想の身体を手に入れる絶好のチャンスとなります

本記事がダイエットを成功させる上での一助になることを願っています。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました!

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